安倍さんがやっと前総理という肩書きになった。
9月12日の辞任表明から、もう随分と時が流れた。
季節もいつの間にか暑かった夏から、もう秋である。
やっと自民党のお家の事情による、パフォーマンス的総裁選が終わった。
そして大方の予想通り、福田新総裁が誕生した。
しかしこの間のことを冷静に見つめると背筋が寒くなる。
というのは、辞任表明した安倍さんは首相代理を置かず入院してしまった。
それこそ首相という職責を担ったままの入院である。
首相といえば、例えば自衛隊の最高責任者でもある。
安倍前総理の先日の記者会見を見ていると、瞬時に的確な判断が求められることに、本当に対応できる状況にあったとは思えない。
国会の空転などからマスコミは「政治空白」という表現でお茶を濁している。
でも本当は政治空白などということではなく「憲法停止状況」という表現が正鵠を射た表現ではないだろうか。
国の基本は危機管理という視点からも、この間我国は機能不全に陥っていたのではないか。
もう一度見直しをしてみる必要があろう。