14兆円の補正予算が成立してしまった!
この補正予算について典型的な理念なき「バラマキ」といったのは元財務省幹部の榊原英資氏(早稲田大学教授)である。
彼は「一言で言えば理念なきバラマキですね。・・・これまで同様各省庁から寄せられた支出を積み上げ「お金を差し上げます」と言うだけ。焼け石に水となりかねません」と述べている。
その補正予算について麻生総理や自民党は「過去最大規模の予算だ」といってPRにつとめている。
しかしこの発言のニュアンスには強い違和感がある。
麻生さんや自民党の幹部は自分のお金を支出しているかのような姿勢だからである。
あくまでもすべて私たち国民の税金であり、将来世代も含めた国民が負担するお金が財源である。
民主党には何かというと「財源はどうなっているのか?」という政府自民党が今回の補正予算でも財源の裏付けのない赤字国債の大増発である。
この赤字国債も過去最大規模である。
これだけ重い重い負担を国民に背負わせたのである。
それこそ国民目線、国民の視点に立てば国民に「一層の負担を背負わせてしまい申し訳ありません」というお詫びの気持ちが必要だと思う。
しかしそんな気は全くないのが自民党政治である。
今や失業率は5%、失業者約350万人、まさに雇用不安、生活不安の世の中である。
私たちの暮らしの苦しさ、厳しさは尋常ではない。
私も浪人中、即ち失業の身だから生活の厳しさは本当に身に染みている。
そうした中で納めた税金である。
その税金のムダ使いのオンパレードの補正予算である。
46の基金に4兆4千億円もの予算が交付された。
まさしく天下りの「やけ太り」とはこのことである。
100年に一度の金融危機ならぬ100年に一度の霞が関バブルである。
さらに官公庁の1万5千台にのぼる公用車購入(588億円)、同じく官公庁用地デジ対応テレビ7万1千台購入(70億円)、そして国営まんが喫茶と揶揄される「国立メディア芸術総合センター」(117億円)などなどである。
駅頭や街頭演説中またタクシーの運転手さんなど、とりわけこの「国立メディアセンター」への憤りの声が多い。
そもそもわずか6回の会議で中味は詳細に詰めきっていない段階のまま117億円も予算が付いてしまったシロモノである。
予算を申請した文化庁の青木長官自身が「こういう予算が急につく機会は今後50年100年は来ないかもしれない」と本音の発言をしたことでも明らかなムダ使いであることが分かる。
「ひどい話ですね!何とかならないの?この予算は!」など本当に怒りの声が多い。
その一方でいま最も生活苦にあえぐ母子家庭への母子加算がこの4月ですべて廃止されてしまった。
私も何人ものお母さんから子どもの教育費のことを含め生活の厳しさや苦しさを訴えられた。
聞くたびに心が痛む思いである。
その廃止された母子加算に必要な予算は200億円である。
この200億円はカットして、やれ公用車だ!地デジTVだ!メディアセンターだ!はないだろうと心底怒りがこみ上げてくる。
まさに農民から高い年貢を取り立てた悪代官と同じではないか。
悪代官退治!
それが政権交代だと思う。