いま東国原知事がマスコミの注目となっている。
古賀誠自民党選対委員長からの出馬要請を受けて自民党総裁候補として選挙に臨むことができるようにしてほしいという条件を出したこともまた注目度を上げる背景となっている。
橋下知事すら「シャレでしょう」と目を白黒させた位である。
私もこのことを聞いた瞬間2つのことを思った。
1つは自民党も舐められたものだということ。もう1つは東国原という人の恐ろしいまでの自信である。この人のおそろしさを感じた。
彼の主張の地方分権の中味はまったく異論はない。また民主党も、そもそも結党以来地方分権が中心的な政策であるから主張は同感である。
しかしその主張を実現することと党員でもない、党活動もしたこともない党の総裁候補にしろという要求を出すという、この神経にはついていけない。こういう人物にはちょっと危険性を感ずるのである。
その得体の知れない程の強烈な自信は一体どこから出てくるのであろうか。
以来、TVで東国原知事が出てくる毎にジーっと彼の目と表情を見るようにしている。
いかに自分に自信があろうと、一方で己の力の限界、いや人間としての限界も認めつつ、同時に自分の判断や未知なることへの「恐れ」といった気持ちも必要だと思う。
私の尊敬する住職に
「人生、自分が順調なときほど実は他人(ひと)に迷惑をかけているのである」と諭された。
以来、この言葉を忘れたことはない。