9月6日から8日までの3日間、韓国を訪問した。
今回の訪韓は私一人。目的は韓国の政府関係者と北朝鮮に関して意見交換をすること、そして私なりに少しでも拉致問題解決に向けての糸口となればという思いも込めたものであった。
日本の外務省や大使館そして韓国政府の大変な配慮により充実した訪韓となった。
今回会談した方は
ウィ・ソンナク(いわゆる6者協議韓国代表)
オム・ジュンシク(南北統一部次官)
ナム・ソンウク(国家安保戦略研究所 所長)
ムン・ムホン(北朝鮮で南北共同開発中のケソン工場団地の理事長)
などである。
いづれも、約1時間、ナム所長とは昼食をとりながら約2時間にわたり、素直な意見交換をすることができた。更に、北朝鮮についての極めて貴重な情報や拉致問題への対応についての提言等も頂いた。
議論の1つであった、日本、米国、韓国、北朝鮮、中国、ロシアによる6者協議再開について、
ウィ氏は「北朝鮮が非核化にむけた具体的な姿勢を示すことが条件だ」として再開に慎重な姿勢をみせた。
その一方でナム氏は「6者協議にかわる枠組みがない以上できるだけ早い段階で再開すべきだ。寒い風が吹く頃は再開できるのではないか」と述べた。
その他、北朝鮮の現状や大水害への人道支援に関する問題、金総書記の後継者の問題、南北会談の見通し、日韓関係など多くのテーマについて大変充実した、且つ有意義な会談であった。
最後の8日には、韓国側の案内で板門店の視察を行った。
ソウルから車で約1時間。途中車窓から見える美しい水田やゆったりと流れる漢江(ハンガン)の美しい風景に心が和む。しかし、板門店に着くと同時に一気に緊迫した空気が漂う。朝鮮半島の厳しい現実に直面した。
帰国した日本では代表選挙が過熱するばかりである。やはり、代表選挙などやっているヒマはない、と改めて痛感をした3日間であった。
(ウィ・ソンナク氏と外交通商部にて) (板門店にて)