久し振りに地元活動の一日であった。
夕方、藁科満治先生を訪ねた。元民主党参議院議員会長も務められた大先輩である。
お邪魔すると玄関先から庭に水をまいていらした。お元気そうで安心する。
「やぁ、頑張っているね。でも大変だね。」とおっしゃって今の政治状況とりわけ民主党の現状にも注文や苦言を頂く。その中で大変参考になった話があった。それは、西ドイツのシュミット元首相を日本に招きディスカッションした時の話である。
それは、ドイツ社民党(SPD)が長年の野党からやっと政権を担当することにいたった条件としてシュミット氏は
①一国をあずかる以上、国家の安全保障について責任ある姿勢を示すことが必須の条件であり、SPDはそれを大胆に示すことに成功した。
②SPDは労働界とは多いに接点をもっていたが経営者との関係が弱かった。政権をとるためには対経営者政策、産業政策を確立することが必要でありそれを確立した。
③ブラント党首が極めて弾力的で幅のある人であった。
この三条件をあげたという話を先生は懐かしく思い出しながらしみじみとした口調で語ってくれた。
SPDはドイツではちょうど日本における民主党と同じ位置づけの政党である。正しく今の民主党におきかえても充分通じる話であると同時に極めて含蓄のある話しだと思った。
いよいよ代表選挙の話題が多くなってきた。
その争点が少しづつ浮かび上がってきているが、シュミット氏が示した「代表が弾力的で幅のある人」という指摘は今一度深くかみしめる必要があると思う。