中小企業の現場を訪問した。
業種を問わず企業状況は相当に厳しいものがあった。
各社の社長の話は現実に経営の責任を負う立場として、その厳しさは私の心に迫るものがあった・・・。
景気が良いなどというのはまさに表面的なことであり又、一部の大企業のことであり、中小企業の実態は年々ますます厳しくなる一方であるという。
そんな状況をそれでも何としても乗り越えていこうと、コスト削減はもとより自社の技術を磨き、必死の経営努力ををしている企業の実態の話は正直言って胸に響いてきた。
そこで働く人たちも職場環境や労働条件も大変に厳しいものがある。大企業で働く人たちに働き方で決して劣らないものがあるものの大きく格差があるのも現実である。
しかしそれでも黙々と働いている姿には頭が下がる思いであった。また訪問した多くの企業で長年現場で汗を流し、技術を磨いてきた証がしっかりと刻み込まれた手が本物の職人であることを、そして何よりも本物の人間であることを感じさせる人たちに出会った。
そうした実情をみると、中小企業そしてそこに働く人たちが明るく元気に安心して働ける状況になってこそはじめて日本の景気が良くなったといえると思う。
今はまだそういえる状況からはほど遠い・・・。
こうした中小企業こそが日本経済の原動力であることを改めて確信した。