道路特定財源の一般財源化とガソリン税の暫定税率廃止の民主党の方針に賛成である。
この道路特定財源の一般財源化は小泉政権時代にその方向へ大きく舵を切ったはずであった。
改革路線の大本命のひとつであったものだ。
ムダや不用の道路が次々と造られている現状、その原因に道路特定財源とそれに群がる根深い利権が存在していること、このことに徹底したメスを入れる、即ち、真に必要な道路しか造らない、そして道路利権の構造をなくすためにも一般財源化しかないということであった。
しかし今や政府与党ともに、その改革路線は大きく後退してしまった。
やはりそれだけ政権にとって道路の利権は魅力的ということだろう。
この道路特定財源の一般財源化、とりわけガソリン税の暫定税率廃止についての、政府や与党の反論や主張はすべてが税金を取り立てる立場、税金を使う立場からのものばかりである。
--地方自治体へのマイナス影響、必要な道路が造れなくなる、海外との比較などなど--
まさしくお上意識である。
支払う納税者である国民の立場に立った反論や主張は何ひとつない。
収入は増えないどころか減る一方で定率減税の廃止による増税、年金保険料や介護保険料など負担増がつづく中、ここへ来ての食品を中心とした物価の高騰が続いている。
そして灯油、ガソリンの大幅な値上げが追い討ちをかけている。
本当に国民の暮らし、国民の立場に立てば少なくとも暫定税率くらい廃止しようとするのが当然のことだと思う。
そして本来の税率に戻し、その税収の範囲内で優先順位を明確にして必要な道路を造るべきである。
一般家庭のやりくり民間企業の経営なら当たり前のことである。
ましてこれまで34年間も2倍の税金を取り続けてきた暫定税率を、今後も更に10年間継続するという政府与党の方針は、庶民泣かせの悪代官を彷彿とさせる感がある。
またサラリーマンは世界に類のない源泉徴収制度で税金や保険料を1円のくるいなく徴収されている。
納税しているのではなく、まさしく召し上げられているというのが実情である。
私は今回の道路特定財源の一般財源化とガソリン税の暫定税率廃止でリッター26円(消費税込)値下げの本質は、納税者の立場に立つかそれとも相変わらず税を取りたて、使う側の立場に立つかでの戦いであると思っている。
何としても納税者主権の税制への突破口としたいものである。