今年の夏は猛暑が続く。
お盆休みのUターン帰省ラッシュが始まった。
子供達にとっての楽しい夏休みも残り少なくなってきた。
先日、私の事務所に訪れた友人が「明日からボーイスカウトのキャンプにいってくるよ」と、うれしそうに語った。
私もサラリーマン時代、約10年間ボーイスカウトのお手伝いをしていた。
小学生のカブスカウトのリーダーである。
このお盆の時期に毎年3泊4日の夏キャンプにリーダーとして子供達と過ごすのが楽しみだった。
小学3年生から5年生の子供達がこの4日間のキャンプでの様々な体験を通して、見事に成長する姿に接することは楽しみであり、また喜びでもあった。
班のリーダーを務める最上級生の5年生のスカウトが3,4年生の下級生の面倒をみて、班のまとまりに責任を持つ役割りを一生懸命に果たす。
キャンプ2日目は必ず1日かけてハードな山道のハイキングをする。
暑さの中、大人のリーダーにとってもきつい1日である。
水筒の水が途中で空になる子供もいる。
のどの渇きの苦しさ、水のありがたさを嫌というほど体験する。
子供達にとって集団生活の体験も含め、夏のキャンプを体験すると見違える様に成長するのである。
最近、夏休みを短くする学校が少なからずあるという。
私はこの約40日間の夏休みは決して長くはないと思う。
子供達にとって学校や家庭生活では得られない多くのことを体験する、絶好のチャンスが夏休みであろう。
また夏のキャンプでどうしても忘れ得ぬ思い出がある。
昭和60年の8月12日である。ちょうどキャンプ中であった。
その日の夜、何となくドーンとにぶい音がした様な気がした。
大人のリーダー達も「何か変な音がしたよな」といった。
まもなく日航ジャンボ機の墜落がニュースで流れた。
そしてその場所が、どうもキャンプ地に近いところらしいということが分かった時は本当に驚いた。
あれからもう21年。しかしあの日のことは今でも鮮明に記憶の中にある。あの年の夏も暑かった。
お盆も今日で終わる。
キャンプに出かけた友人も真っ黒に日焼けし、成長した子供達と一緒に明日帰ってくるはずである。