暗いニュースばかりの中で久し振りに明るいニュースがあった。
何と16才の女子高生・吉田えりさんがプロ野球の球団のドラフト会議で指名を受けたことである。しかも彼女は川崎北高校の2年生である。
球団は来年発足する関西独立リーグの神戸Gクルーズだという。
男性と一緒にプレーする初のプロ野球選手である。
ニュースを聞いた時「エーウソだろう」と思った。
しかし実際テストで何人もの男性バッターを相手にピッチャーとしてノーヒットに抑えたというのである。武器はスピード80km台のナックルボール。バッターの手元でボールがゆれるのだという。
スピードはないが男性でも打つのはむずかしい球だというからすごいことだ。
インタビューに応えて「更に上のプロ野球で投げたい」と、さわやかな笑顔で言ってのけた。いい度胸もしている。早く試合で実際に投げるのを見たいものである。
私も味の素時代、野球チームに所属していた。
軟式野球であるがレギュラーで背番号15、ファーストであった。
強くもなかったが弱くもなかった。
しかもこのチームにも何と紅一点、女性が正選手としていた。
高橋すみ子(通称“おすみ!”)さんといってスポーツ万能の女性であった。
もちろんレギュラーではないが、時々セカンドの守備についていた。
女性が選手でいること自体、相手チームからするとビックリだし、少し見下されたりしたものである。
しかし少なくとも守備でエラーしたことは一度もなかった。
今日もいたる所で少年野球の試合が開かれていた。
秋晴れの下、子どもたちの試合に父兄の声援がすごい。
私の所属していた味の素の研究所の野球チームは今はもうないが、休日に晴天の下でいい汗をかいた青春時代のことを思い出した。