マスコミは小泉元総理発言の話題に集中している。
麻生総理の最近の言動とりわけ「郵政民営化」に関わる発言に、カンニン袋の緒が切れたかの様に一気に何とTVを通してその怒りの発言をしてしまった。マスコミが大々的に取りあげるのも当然だろう。
中にはついに第2の小泉劇場だという表現でコメントする人もあらわれた。発言の内容は反麻生の自民党議員や麻生発言にうんざりしている国民の感情にはピッタリと一致したものである。まさに溜欽を下げた感があると思う。
しかし、私は今小泉さんに発言して欲しいのは自民党議員にむけての単なる麻生批判ではなく、国民にむけて日本や米国で大きな潮流となっている小泉政権が基本政策とした規制緩和一辺倒の市場原理主義への見直しや批判についての見解である。
また「定額給付金」への事実上の反対表明はそのこと自体は賛成であるが、ならば衆議院で審議中にこうした主旨の発言をして欲しかった。その意味では私は舛添大臣のコメントと同じである。今では遅すぎる。しかも、ご本人は翌日からロシアに出かけてしまった。呼びかけられた小泉チルドレンをはじめ、小泉親派の与党議員だって「今更いわれても!」というのが本音であろう。冷静にみつめてみると今回の小泉発言は元総理と現総理の大将同志が鉄砲を打ち合ったという内紛劇以上のものではないと思う。そういう視点でみると善し悪しはともかく国民をまき込んだ3年半前の小泉劇場とは全く異なるものだと思う。おそらく今回の劇場には観客の入りはマバラで終わりそうな気がする。さてどういう展開になるかこの一週間がみものである。