21日土曜日、第30回動物臨床医学会の年次大会と30周年記念パーティーに出席した。
会場は大阪のホテルである。開会は19時、ほぼ時間通りにホテルの会場に着いた。おどろいたことに広い会場あふれるばかりの参加者である。
国内外の獣医師や研究者はもとより若い学生や企業関係者、とにかくすごい熱気である。
しかも中には家族連れの参加者も多い。
この学会をつくり育ててきた山根義久氏は今、日本獣医師会の会長でもある。
あいさつの中で30年間の歩みにふれられ、30年前の第1回は山根会長の地元鳥取で霰の降る中わずか127名の参加者であったそうだ。
それが今や参加者は実数で5000名に達する学会へと大きく発展し獣医臨床の分野や教育研究分野における実に意義深い学会となった。山根氏の情熱がその原点にありそうだ。
毎年同じ会場で開催されていて、毎年必ず会長らが夜集まるお店があるからといって案内された。
もう夜10時近いからてっきりどこかスナックといった飲み屋だと思ってタクシーに同乗した。
ついた店はビルの谷間の薄暗い場所、そこに一軒だけの店、しかも焼肉屋である。
「ここだ。」と言う。
「えっ?ここなの?」と思わず言ってしまう。
「そうですよ、毎年必ずここに来てワイワイみんなでやるんです。」と、山根会長涼しい顔である。
焼肉をつまみに焼酎を飲みながらみんなでワイワイと笑いとおしゃべりが延々と続いた。
「なるほど!これだ。」と思った。
山根さんの情熱と人間的魅力に多くの人がひきつけられるのを実感した。今度は山根さんの本拠地である鳥取の倉吉へ出かける約束をした。何年振りかの大阪で、久し振りにさわやかないい気分にひたった。