来年度の予算案についての予算委員会が開かれている。
私は野党時代、衆議院予算委員会のメンバーであり、また一時期、委員会の理事を務めたこともあった。
従って長年与党であった自民党が野党として一体どんな対応をとるか大変興味深く、正直いえば半ば楽しみであった。
「なるほど、これが本来の野党なのか」と学ぶことがあるのではないかという期待があったからである。
正直いって完全に裏切られた。
なんら学ぶことがない。国民の注目を浴びた事業仕分けについて「本来こんなことは国会議員が国会でやるべきことだ。予算委員会でしっかりやればいいことだ!」と声高に主張していた本人自ら、予算審議どころか政治とカネの問題に血道をあげる始末である。
「政治とカネ」もきちんと追求することは当然である。しかし与党の質問者のほぼ全員が、この問題に時間を割き、しかもそのほとんどがくり返しくり返し同じことである。
さらに大変気になったことがある。
それは自民党の質問者の言葉使いと態度である。
率直にいって、いわゆる上から目線の「エラソー」な態度と言葉使いである。
総理をはじめ閣僚を見下している。それが露骨である。
そういう態度をとることで何か自己満足している様でありうら悲しくもあった。
とくに石破さん、町村さん、与謝野さん、棚橋さん、金子さんといった大臣経験者であり、自民党の幹部の人たちに顕著である。反面教師としては学ばせてもらった。
その中で河野太郎さんの質問は天下り問題等を含め主張に一貫性があり、また政府を追及する姿勢、態度にはけれんみのないさわやかさがあった。
これまたよいお手本として学ばせてもらった。国会はいよいよこれから正念場である。