今日、午前9時からNHKの日曜討論に出席した。
相手は自民党の政務調査会長代理の林芳正さんである。防衛大臣や自民党の税制調査会の副会長などをされた政策通の人である。それに三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト水野和夫さん、早稲田大学教授の野口悠紀雄さんの4人である。
朝9時からの生放送で8時40分にスタジオ入り、すぐに簡単なメイクをして、応接室でそれこそ簡単な事前の打合せである。1回の発言の時間は1分程度にして欲しいということである。「エッ?」と、驚くような短い時間である。しかし、TVを観ている視聴者からすると、1分をこえると長くてあきてくるということである。へたをすると、チャンネルを切り替えられるという。政治家の話しは長い。大変参考になる話しである。
いよいよ本番スタート!
何せはじめてであるから、スタジオと照明になれるまで少々時間がかかった。それと、何といっても1分で話しをおさめるのが一番大変!普段丁寧に、じっくり話をしているものだから、あれも説明したい、そしてしっかり反論もしたい、とあせってくるが、1分を知らせるランプがつき更に「そろそろ終わって」というボードを見せられ、司会の島田さんに両手で短くして、という合図が目に入ると少々あせってくる。
「あー、あのことも話したい」と思うが、打ち切らざるを得ない。また、全く予想していない質問もとんでくる。一瞬ギクッとなる。
その代表例が来年度の予算編成のテーマの中でいきなり野口先生が「社会保障の年金が最大の問題だ。支給額をカットすべきだ。」という話しをされ、それに対して「どうですか」という質問がきた。中・長期のテーマである年金をいきなり来年度から給付を下げるなどということは全く想定外である。
「それは来年度ということではなく、中・長期のテーマですね」と答えたが、野口先生はたたみかけるように、「社会保障に切り込まない予算は全く現状の厳しい財政を理解していないと言わざるを得ない」、と一段と強く主張されたのには正直いって驚いた。反論しようとしたが、テーマが次々移っていく・・。
やっと生放送の討論に慣れた頃に番組修了である。
「ホッ」とすると同時にこうした生放送での討論のあり方は大変勉強になった。
そして、何と言っても普段とは違った緊張感がいい。私にとって貴重な体験であった。