社会保障と税の一体改革についての民主・自民・公明3党の実務者協議が合意に至った。
一時、民主・自民の2党の合意という流れになっていたが、公明党も含めて合意になったことの意義は極めて大きい。
私自身は一貫して3党合意にこだわり続けてきた。
それはこの一連の法案はこれからの日本のあり方の骨格となる極めて重要なものであり、かつ今後の日本の政治的課題は国論を二分するテーマが多いことなどを考えると、はじめて政権についた民主党と長年政権を担ってきた自民党、公明党が真に「国家国民のため」という観点に立ち、しっかりと決断していくこと以外に、大震災からの復興、原発事故の収束、デフレ経済からの脱却、少子化など数々の国難ともいうべき日本の政治を漂流させることなく前に進めていくことはできないと思っているからである。
そういう意味で今回の3党合意は今後の政治に大きな影響を与えるものだと思う。
本来は経済、社会の発展のけん引役を果たすべき政治が下手をすると足を引っ張る存在となってしまっていないか、常にこうした問題意識を持ちながら国対委員長として何とか政治を動かし決断する政治を目指してきた。
ここは日本政治の大きな分水嶺の時ではないかというのが私の基本的認識である。
何も大連立をといっているのではなく、ここは党派を超え少なくとも政権運営の責任や厳しさをしっかりと認識した議員や党が勇気をもって踏み出すことなしに国難を超えていくことはできないと思うからである。
日本の政治は歴史的に今大きな転換点にあるのではないかと思っている。