48年振りで東京で開催されたIMF・世界銀行の総会が昨日終わった。
188ヶ国から約1万5千人の人が東京に集まった。主催国の担当大臣として連日全力で対応した。
10日は仙台で会合を開き、ラガルドIMF専務理事やキム世界銀行の総裁をはじめ多くの国の代表が被災地の視察を行った。
ラガルドさんとキムさんも被災地の小学校の校長の話に心を動かされたようであった。
3月11日の震災当日までの日頃の生徒への津波対策の教育やいざという時の用意、そしてその当日の指示の適確さに感銘をうけた様であった。今後、低開発国の開発にも防災という観点をしっかりと組み込むことの重要性等を「仙台ステートメント」として私とキム総裁の連名で発表した。
11日からは東京での会場を分刻みで渡り歩いた。その間ガイトナー米国財務長官、ラガルドIMF専務理事、キム世界銀行総裁、パク韓国財務大臣など、昨日まで10名の方とバイ会談をこなした。みなさん大変に聡明でかつ魅力的な方々である。特にラガルド専務理事と12日正式に会談した時はいきなり「昨日すてきな赤い羽根をつけていらしたね。今日はどうされましたか?」と聞かれた。確かに前日の仙台で一緒だった時には私は赤い羽根をつけていた。12日は背広をかえたこともありつけずにいた。彼女のこんな小さなことまで気配りされることに感動したものである。そこで、翌日13日の総会の日に赤い羽根の意味を話した後、持ってきた赤い羽根を彼女の胸につけてあげた。
椿山荘での私主催の夕食会にはガイトナー長官をはじめ多くの国の財務大臣が出席してくれ日本食と美しい庭園を楽しんでくれた。一人ひとりに心からおもてなしをしたつもりである。昨日の東アジアサミットの会議で全ての会議が成功裡に終了した。きっと参加者の皆さん満足して帰国していただけるのではないかと思う。夜終って役所に戻った。正直言って心身共に疲れた。しかしその疲れは心地良い疲れである。