地元の川崎市動物愛護センターは2013年度捨て犬の殺処分ゼロとなった。長年、動物愛護法の改正に取り組んできた私としては、本当に嬉しい事である。関係者の皆さんの長年のご努力に心から感謝と敬意を表したいと思う。
振り返ると、平成11年の動物管理法(動物の保護及び管理に関する法律)から現在のいわゆる動物愛護法に名称変更も含めた大改正が我が国の動物行政にとって大転換となった。特に、この改正で動物を「命あるもの」と位置づけたことが最も大きな出来事だったと思う。我が国の民法は「人あるいはもの」しかなく、従って動物はそれまでは法律上は「もの」扱いであった。平成11年のこの大転換する法改正の時、私は野党の責任者としてとにかく動物を「命あるもの」と位置付け、動物愛護の機運を高めたいと懸命に努力したことをつい昨日のように思える。その後、2009年民主党に「犬、猫等の殺処分禁止の議員連盟」を同僚の生方幸夫議員と共に立ち上げ会長に就任すると共に、あの大震災での原発事故による20キロ圏内の立入禁止区域に取り残された家畜やペットの救出に全力を注いだ。
捨て犬の殺処分ゼロとなった川崎市動物愛護センターの視察に15日「エンジン01文化戦略会議」の動物愛護委員会のメンバーが訪れた。メンバーは委員長の湯川れい子さんをはじめ、三枝成彰さん堀紘一さん倍賞千恵子さん小六禮次郎さん神野美伽さん西川りゅうじんさん達であった。私も一緒に参加した。角センター所長の説明の後、センターの見学をし意見交換を行った。センターの職員の献身的な仕事ぶりに皆さん大変感銘を受けられたようであった。そしてこうした殺処分ゼロの実現には、センター職員の動物への情熱あふれる対応に加え、地元のボランティア、愛護団体、獣医師会との一体的な協力があることが極めて重要な点である事が皆さん一致した感想であった。
こうした川崎をはじめ殺処分ゼロを実現した自治体の取り組みが全国に大きく広がっていくには、動物特にペットの飼い主自身が、責任を持って最後まで適正な飼育をするという意識が常識になることが重要でありまた必須条件である。