久しぶりに心が和むニュースがあった。
小学校1年生の時に出した手紙が15年経って手許に戻ってきたというものである。
しかも何と銚子の犬吠崎の沖40kmの太平洋上で操業していた底引き網漁に水揚げされたカレイの背中についていたというのだから驚きである。
差出人は当時小学校1年生の白髭 奈津実(しらひげ なつみ)さん。
当時白髭さんが通う川崎市立宮崎小学校の創立120周年を祝って上げた風船に、手紙をつけて飛ばしたものだそうだ。
その日1年生の白髭さんはどんな思いで、空高く舞い上がった手紙をのせた風船を見上げたのだろうか。
自分自身におきかえて色々想像してみたくなる。
その彼女は今や大学生である。
何と夢のあるロマンにあふれた話しであろうか。
15年前といえば何といっても忘れられないことは細川政権の誕生である。
総選挙で自民党が過半数割れをおこし、宮沢首相が退陣をし非自民の政権が誕生した歴史的な年である。
しかし翌年の4月に細川首相は退陣し、3ヶ月の羽田内閣を経て社民党・さきがけを加えた自民党中心の政権へと政治は大激動していた時代である。
当時味の素のサラリーマンであった私は、新しい政治の風が吹き始めたことに強い期待をしていた。
日本新党、新生党、さきがけ、その後新進党、民主党と若々しいフレッシュな感覚の政党が生まれ、競い合い一気に政治のエネルギーが沸騰した。
やっと庶民感覚の勤労者の視点に立った政治が始まると大いに希望をもったものである。
しかしその願いもあっという間に消えてしまった。
あれからもう15年・・・
白髭さんの手紙がカレイの背中に届いて太平洋の海中にあった15年間。
日本の政治、そして日本は一体良い方向にむかったのかどうか。
もう1度この手紙を小学校1年生の白髭さんが書いた時代に戻って、日本の政治を変えようというあの熱い思いとエネルギーを日本に取り戻さねばと思う。
道路特定財源、とりわけガソリン税の暫定税率廃止の問題は税を取りたて、使う官僚や政治家主権の国から、税金を納める納税者主権の国への大転換を目指す国民一揆だという気概で取り組んでいきたい。