世界が今や政権交代の流れにある。
その象徴が今回の米国の大統領選挙であろう。
“チェンジ”を訴え続けたオバマ候補が圧倒的な勝利をおさめた。
熱狂と高揚感にあふれた大統領選挙。
中でも私が最も印象深かったのは「自分の一票で国を変えることができるかもしれない」と3~4時間も投票所に並んだ多くの国民の姿である。
“たかが一票、されど一票”である。
オバマ大統領が確保した約6500万票も一票一票の積み重ねである。
一票のもつ大きさを改めてかみしめた。
そしてこのオバマ大統領の誕生は正にこれまでの「市場中心主義」と「小さな政府」の流れに終止符を打ち、「格差是正」と「中低所得層への減税」へと大きく転換していきそうである。
まさしくレーガン時代の終わりである。
さて日本はどうなのか。
日本の麻生政権、まったくお寒い限りである。
今朝の東京新聞での「時代を読む」というコラムの中で佐々木毅(学習院大学教授)は「迷走気味の麻生政権」という見出しで麻生政権の実態に厳しい見解を述べられている。
給付金の配布の迷走、道路特定財源の一般財源化に伴い地方への移す1兆円の迷走などすべて全く同感である。
とりわけその結びに「・・・アメリカの大統領選挙が終わり“チェンジ”を唱えたオバマ氏が勝利した。紆余曲折はあれ、世界は20年ぶりに“チェンジ”のサイクルに入ったという予感がする。この大統領選挙はその号砲である。麻生政権において唯一はっきりしているのは、日本の政治の“チェンジ”だけは阻止したいという執念である・・・」
正しく正鵠を射た見解である。
こうした自民党政権の現実に対して世界の潮流の“政権交代”を日本でも果たすために民主党は極めて重い責任と期待を負っている。