今年も今日で終わり。私にとってこの一年は慌ただしく「あっという間の一年だった」という思いと「いやぁ、長い一年だったな」という思いが交錯している。
今にも解散総選挙と言われ続けた一年であった。
とくに秋以降は新聞にも投票日が10/26、11/2、11/30など次々にいかにも確定したかのように大見出しで報道される日々であった。
麻生総理が「自分の使命は即解散総選挙をして民意を聞くことだ」と月刊誌に堂々と書いたことが何よりその根拠になっていた。
まさに麻生総理は「やるやる詐欺」だといわれても仕方がない。
伊吹前自民党幹事長が「私たちは風評被害にあったようなもんだ」と派閥の会合でうらみ節を述べたことも記憶にある。
しかし何よりの被害は国民である。
とりわけ社会的に弱い立場の人たちの政治の混迷による被害は深刻である。
おそらく今日の大みそかを職を失った人たちをはじめとして、多くの人たちが厳しい状況の中で年を越していくと思うと何とも胸がいたむ。
今の政治はこうした国民の痛みを共有しない政治に陥ってしまっているように思えてならない。
「自分さえよければ」「他人の事などかまってられない」といった風潮が蔓延してきたと思う。
それはあの郵政解散で小泉元総理が自分の意見に従わない人は公認せず政治家としての生命を断つべく、刺客として自分の意見に従う人を同じ政党なのに対立候補として公認したあのやり方は、まさにこうした風潮に拍車をかけ、なおかつ強い者が弱い者いじめをする典型であったと思う。
しかも単に郵政民営化というただ一点に関することであり、なおかつ衆議院では可決したにも関わらず、その衆議院を解散するという前代未聞のことであった。
権力者が、即ち強い者が弱い立場の人を抹殺していく現実を子どもたちも含め国民にいやというほど見せつけたのであった。
私は「弱きを助け強きをくじく」精神で弱い立場の人へ、あたたかい眼差しをもち「人間の情にかなう」ことが政(まつりごと)の基本であるべきだと思う。
いよいよ明日から新年である。
こうした私の願いを現実のものとするために、戦後の政治史上、事実上はじめての政権交代を実現し、日本の政治の新たな夜明けの年としたいと思う。
一年間本当にありがとうございました。
よいお年をお迎えください。