お彼岸に入り、昨日、日帰りで九州の柳川にある先祖のお墓まいりに行った。
朝一番の飛行機で佐賀空港へ向かう。この佐賀空港ができる前は福岡空港から柳川まで約1時間30分かかっていた。飛行機に乗っている時間とほぼ同じ時間である。
しかし、佐賀空港ができてからは私にとっては大変便利になった。空港から柳川までタクシーで約30分である。有明海にあるこの空港は本当に美しい。特に着陸する時の風景は少なくとも日本で一番美しいと思う。
あの噴火した雲仙岳と有明海そして一面に広がる筑後、筑紫両平野、その中を流れる筑後川。まるで絵のようである。又、その佐賀空港から柳川までの間の田園風景にも心が和む。今の季節、有明海からの風になびく青々とした一面の麦畑、そして筑後川の土手沿いに咲く菜の花。満開の桜もあり空の青さと共に春本番の九州の風景になつかしさを感ずる。
春、秋のお彼岸とお盆にはどんなにいそがしくとも先祖のお墓まいりを欠かしたことがない。自分が今日、命あるのも、代々の先祖の命の継続のおかげである。
私で36代目。まあよく続いたものである。私も次の命をつなぐ一人である。それこそ36代といえば理論上は天文学的な数になる先祖に心から感謝し手を合わせる。そして自分が今生きているというより生かされていること、そして自分も永遠の命のリレーの一人であることを意識するのである。
静かな一瞬、時が止まった様な瞬間である。有明海から渡ってくる風に菜の花の香りが流れてくる中でしばし先祖に手を合わせた。