梅雨明けしたとたん猛暑である。汗びっしょりの参議院の選挙戦である。
ここ数日民主党公認の牧山ひろえ候補は私の地元川崎での活動に力を入れた。
ところで今回の参議院選挙はかつての小泉政権の郵政改革選挙に似ているなと感じている。あの選挙では「郵政民営化すれば景気はもとより外交までもすべて良くなる」として、バラ色の将来という雰囲気が日本全土をおおった。そもそも企業利益は増益になるものの賃金は一向にアップせず、派遣労働が拡大され、雇用不安が増大していた。国民の不満が大きくなりその閉塞感を打ち破ってくれる人として郵政民営化をさけぶ小泉さんへの期待は以上な程ふくれ上がった。
しかし、そもそも雇用が不安定になりまじめに働き、生活する人が報われず所得格差が拡大する格差社会をつくり出している張本人が小泉さんなのに、その犠牲となっている多くの人がその小泉さんに絶大な期待をよせるという何とも皮肉な構図であった。
今また同様である。アベノミクスなる言葉がすべてをのみ込んでしまっている。
アベノミクスはデフレ脱却、そして明るい未来への万能薬かの如き雰囲気が作られつつある。
しかし、現実は金融緩和で熱狂しているのはほんの一握りの国内外の投資家、資産家である。しかも彼らはいかにしてより多くの利益を得るかにすべてをかけている。国民の生活の安定や日本の産業、企業の将来への関心は彼らにはほとんどない。
その一方多くの国民は円安による電気・ガス料金をはじめ、食用油・マヨネーズ・パンなど多くの食品の値上げラッシュによる家計圧迫に直面している。正しく値上げの夏である。一段と大きな格差社会が再現されようとしている。
そして、安倍さんは「日本を、取り戻す」とさけんでいるが、10年間で200兆円の公共事業という政策をみると、私には腹の中では「利権を、取り戻す」と言っているように聞こえる。
日本はいよいよ本当に大きな岐路に立っているのだと思う。
川崎駅西口にて牧山ひろえ候補と街宣活動